あんずにっき

元役者が、役者視点でモー娘。や演劇女子部について語りまくります。

元役者が、いまさらながら「演劇女子部『TRIANGLE-トライアングル-』」について、役者視点で語ってみる。

 こんにちは。

 前回『続・11人いる!』についてうるさいくらい語りまくりましたが、その後やっぱり『トライアングル』へのモヤモヤも語っておきたいな、と思い、DVDを引っ張り出しました。

 そしてαから改めて視聴したのですが……もうこれやっぱり観るのがつらい…

 なにがつらいって???

 

 役者がすっっっっげえ芝居やりづらいだろうなっていう脚本と演出だからだよ!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 というわけで、今回の記事は『続・11人いる!』の感想と比べ、ものすごい辛口になります。でもそれは役者に対するものではなく、脚本と演出に対してです。メンバーはみんながんばってた!!!ほんとに頑張ってたよ!!!!

 もちろん私はただの元役者であり、プロの脚本家でも演出家でもプロデューサーでもありません。偉そうな口をたたける立場でないことはわかっています。しかし、元役者だからこそ、黙っていられない。だって役者が可哀想なんだもの……!

 

 

 

 

 まず、この『TRIANGLE-トライアングル-』という作品の良かった点。

 

・サクラ姫が圧倒的に可愛い。

・キリが圧倒的にイケメン。

・スワスワとリベットが可愛い。癒される。

・オープニングのテーマ曲は良かった。(もっと歌いやすいキーと歌詞を考えてやれよとは思ったけれど)

・生演奏すてきですね。

・市場の人々のシーン。

・みんな頑張ってた。ほんとにすっごく頑張ってた。それが伝わった。

 

 

 続いて問題点。

 

・それ以外のすべて。(主に脚本・演出・楽曲・振付)

 

 

 

 はあー、もう、ね。どこから話せばいいのやらわからんくらい問題点に溢れてるんですけどね。

 簡潔に言うと、「脚本と演出が、役者をぶっ潰してる」んですよ。

 脚本と演出が重しになって、役者が身動きとれてない。息ができてない。リリウムではあんなに生き生きとしてたはずの役者としての彼女たちが殺されてる!可哀想に!!!

 もう一度言います。役者に罪はありません。まったくありません。彼女たちは頑張ってた。ものすごく頑張ってた。あの脚本と演出では、あれが最善のかたちです。でも舞台としては、残念ながら学芸会レベルと言わざるをえないでしょう。

 この子たちの力はこんなもんじゃないのに。もっともっといい芝居ができるのに! そう思うと悔しくて仕方がなくて、ぬあああああってなります。

 

 

 

 では具体的にどこが問題なのか、まずは根本的なところを3つあげますね。

 

 

1.そもそもαとβの2パターン作る必要が全くない

 

 これ、β、必要か?????

 いやいらないでしょ。

 βのほうは脚本がクソすぎて、ほんとに怒りしか出てきません。

 いらないよこれ。アサダの視点で読み解く??? いらないいらない。語らぬ美学もあるもんです。そもそもがαを前提とした演出、展開なので、そっち観てないとサッパリだし、観てたとしてもほぼすべて蛇足です。

 αのほうがまだ舞台としてまとまってますが、無駄なシーンや楽曲がありすぎて、それなのに必要なところがぜんぜん掘り下げられてないので、無駄なとこ省きまくればβとひとつにまとめられたでしょ。変に2パターン作るから役者もやりづらいし負担ばっかり増えるし全然いいことないよ!!!! 良いことといえばチケットが売りやすくなって事務所が潤うだけだよ!!!! 役者が可哀想!!!!!

 

2.メインがサクラとアサダの恋物語なのに最終的にそれぞれ別の人間とくっつくのが最高にモヤモヤする

 

 いや、別の人とくっつくのはいいんですよ。うまいことやれてればね。

 でもぜんぜんうまいことできてないでしょ。

 っていうかアサダが全くいい男じゃないことが大問題。そしてローズウッドさんが嫌な女に見えちゃうのも大大大問題。これすべて脚本と演出のせいですからね!!!!!!!!!

 そもそも物語の根本から変えるべきだなと思うので、それについては最後に代替案を考えようと思います。

 

3.楽曲が観客の気持ちを萎えさせる

 

 歌詞なんとかしろ。

 「アサダが~ アサダを~ アサダしか~」はさすがに笑える。いやむしろ笑えない。

 っていうか前回の記事でも言いましたが、ミュージカルにおける楽曲は台詞です。人物の感情が高まったとき、その感情が歌になるんです。それなのに、なんでこんな意味不明なとこで歌わせるんだよ!!! あとミュージカルなんだからちゃんと「台詞が歌になった」体でメロディつくってやって!!!! 突然のポップス違和感しかないぞ!!!! あとキーはさすがに合わせてやれ!!!! アサダに高音歌わすな!!!!サクラもキーあってないぞ!!!! あと手つないでぐるぐる回らすな!!!お遊戯会かよ!!!!!!!!

 

 

 という感じに、こんな根っこのとこからヤバいんですが、もうなんかどう書けばいいかわからないので、αを基本にして冒頭から順番にツッコミどころをあげていこうと思います。

 

 

 

・冒頭。サクラにとって「スワスワにさわれた」>「アサダと手をつなぐこと」なのがそもそもの大問題。

 (中盤でサクラが「スワスワにさわれたから心が浮き立ったんじゃない 私が嬉しかったのはアサダとつないだ手」と説明的に歌ってますが、インパクトが弱すぎる。サクラがアサダを好きだと気づくきっかけ(観客もサクラ自身も)はあそこしかなかったんだから、もっと印象付けさせるべきだった)

アサダ「この手は絶対に離しませんから

そう言っといて肝心なときに離すって皮肉にもほどがある。ていうかこれアサダの印象悪すぎるやろ。

・絶縁体うんぬんの話。

 秘密って言われたのにサクラ様すぐ言うてもうてるがな……(しかもそれをアサダがけっこう当たりきつく責めるもんだからまたアサダの印象が悪い)

・サクラが自分の恋心に気づくきっかけがソコジャナイ。ゼータに「まさか心に決めた人がいるのか?」ときかれて意識するのも失敗だし、その後サクラがいろいろな婚約者候補を考えて最終的に「アサダ!?」ってなって恋心に気づくって……まるで消去法で考えていったらアサダが一番イケメンだなって思って「私の婚約者がアサダだったらいいな」ってなっただけみたいに見えるわ……

 それならちゃんと、サクラがアサダを意識するための、2人の絡みのシーンを入れるべきだった。

 ていうかあの回想笑えるから   いやむしろ笑えん

・キリ様の外交が平和的じゃなさすぎて、鉱物に含まれるユプシロン云々がまったく説得力無い。あとフィラメントヴィータは無駄すぎる。アサダじゃなくても無駄遣いだと怒る。(ただしこの物語においてアサダがフィラメントヴィータについて言及するときはすべてただの八つ当たりなので、それもアサダの株を爆下げする。アサダもっとスワスワのこと大事にしたれ)

・天のお告げ、ていうかアルファ星こわすぎ問題。

 留学なんてしたくないって言う子に、「天のお告げは絶対。それに逆らったら二度と勉強させてもらえなくなりますよ」て……怖すぎ……どんな恐怖政治や……

アサダの三段活用やめろ。(※前述)

・あのぽっきり折れたサクラの靴のかかとは、なんの道具もなく「わけもなく」直せちゃうのか?????

・スワスワとは怖がらず手をつなげるのに、サクラはなんでそんなにヴィータ人を嫌ってんねん

 ちっこいころに血だらけのキリのもとへ(ミルクと混同してた+正気じゃなかったにしても)飛び込んでったりするくらいなんだから、サクラは絶対根っからめちゃくちゃ優しい子でしょ。心を読まれることをそこまで嫌う意味がわからん。そういうキャラじゃないでしょ。 もともとアサダのことが好きで、それを周りに隠していて、それを知られたくないがゆえにヴィータ人を避けてるならわかるけどね!!!!!

・ローズウッドに「サクラ様、あなたはご婚約される御身なのですから」とか言わすな

 小田ちゃんからは女の執念がにじみ出すぎてるからこわいねん……アサダをとられたくないがゆえの行動に見えるねん……「ね?アサダ」「アサダ、あなたにお話があるの」が怖すぎるねん…… そもそも小田ちゃんにローズウッドみたいな役さすな

・市場のシーンはほんと安定している。というか娘。メン以外の子たちがしゃべると安定する^q^ ブナくんかわええのう

・新聞はなんで小道具用意せんかったんや。途中で新聞消失したがな

・ローズウッドが「ヴィータ人は常に争い事を好み殺戮を繰り返す」とかってキリの株を下げてるくせに「そんな風に疎まれてはキリ様が可哀想です」とか言ってて怖すぎる

・だから、サクラの回想でアサダが走りぬけてくのやめろおもしろすぎる

・なんでローズウッドに「あなたは王女なのだから」とか「あなたがお告げを断ったら、その報いは永遠の亡国」とか言わすねん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!あほか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 これ!!!!!!これがローズウッドさんが嫌な女に見える最大最悪のポイントですよ!!!!!!!

 自分が天のお告げ断ったゆえに永遠に独身なのよ、って語るのはまぁいい。いやそれもなんか牽制っぽいというか、哀れを誘ってサクラとアサダの中を引き裂こうとしてるみたいに見えるけど、でもこれ、「私と違ってあなたは王女なのだから」って、ローズウッドさんに一番言わしたらアカン言葉やろ!!!!!!!!!

 「ちいさいころからのご学友として」?????なに言ってんの?????これ完全に星の人としての言葉でしょ??????つまり「おまえにはこの星の未来がかかってんだから我慢しろ」ってことでしょ????? 友人だったらサクラの心を一番に大事にしてやれ!!!!

 そしてここにはもう一つ、『サクラの成長物語』としての問題点もあるんですよね。

 「この星のためにわが身を捧げる」んでしょ!? それが本当にただ犠牲になるだけか、サクラが王女としての自覚をもってわが身を捧げるのかでは大きな違いがあるんですよ!!!!

 サクラが自分で「私は王女なのだから、この星のために生きなくては」って思う流れにするべきだろどう考えても!!!!!!

 あとローズウッドさんが「女王様のお告げに背いたら二度と結婚できなくなる」ことと「サクラ、あなたには私と同じ道を選んでほしくない」とかで泣きすぎてて、まるでローズウッドさん自分がした選択を後悔してるみたいに見えるがな。ちゃうやろ。ローズウッドさんはアサダが好きだから、その気持ちをつらぬくためにも結婚を断ったんでしょ???べつに後悔してないでしょ????え、後悔してんの??????

ユプシロン中毒サクラこわすぎ。アルファ星ぜんぜん幸せちゃうな……

・お目覚め祭での「今わしを女王と呼んだか」「はい」「そうか……決心してくれたのだな」がイミフ。イミフ!!!!!!

・イオタと王のくだり多過ぎ問題。

 このお二人の話、物語にまったく必要ありませんから!!!!!!!

 「イオタよ~~~ 聞いて~~おくれ~~」て!!!!!!!!!歌詞が陳腐すぎてヤバい

・絶対離さないと言った手を離してしまうアサダがクズに見えるクズ演出

・ローズウッドさん、「いいえ、彼には咎はありません、不用意に声をかけて驚かせてしまった私に責任がございます!」て……いやいやあんたべつに声かけてへんやろ……何言うてんねや……

 嘘ついてまでかばうことで、なんかローズウッドさんが押しつけがましい女になってて怖い。「私がお傍についていなかったばっかりに」でええやろ……

 このシーンのせいで、ローズウッドさんがサクラの身を案じること、ひいてはサクラを危険なめに遭わせてしまったことより、アサダの身のことを案じているのが明らかになっちゃってるので、よけいにローズウッドさんが嫌な女になってる。

・気付け薬なんで小道具ないんや。(デジャヴ)

・リベットは天使。

・アサダのこと探して追っかけるときの歌、いらんやろこれ

 ていうか歌詞でアサダアサダ言い過ぎ

・アサダがとことん自分勝手というか、利己的でむかついてくる。勝手に「私たちは恋人同士なので手を繋いでいます」とか言ってるけど、これローズウッドさんのこともまったく大切にしてない言動だからね。

サクラの成人の儀のとき、なんでサクラにお着がえさせてあげへんねん!!!!!ベールだけじゃなくドレスも替えてあげたらいいのに!!!!!!サクラの可愛さもっと演出として利用していけよ!!!!!!え!?そのあとでロリサクラになるためにお着替えがあるから演出的に難しいって!?!?なんとかしろ!!!!!

・ゼータからの話の内容がクソ。あれって結局は「天のお告げの言うこと聞いとけば最終的にはたぶん幸せになれるからおとなしく諦めろ」って言ってるようなもんでしょ?????こわすぎ

・「感電させるよりも、心を読む方がつらかった」?????? キリ様なんかもっともらしく言うてるし、サクラも「まあ…アサダ…」とか言ってるけど、え????冷静に考えて???????   ク ズ や ろ 

 これってつまりアサダはサクラのことよりも自分の心のほうが大事だったってことですからね!!!!!! まぁアサダ、なんてクズなの!!!

・しかしキリ様の歌は最高なので、サクラの表情の演技も相まってここで一気に感動させられる。

・そして満を持してやってくるキリの回想シーン。この舞台のなかではとても良いシーンなんだけど、このシーンがはさまることでサクラは気持ちが途切れてめちゃくちゃやりづらかっただろうなと思う。あのまま、アサダに会いに行く気持ちでハケたまま、アサダのもとに行かせてやってくれよ…!!!

 しかし、おじロリとおねショタみを同時に感じられる奇跡の組み合わせ、それがキリサク……物語どうこうを置いとけば最高に萌えます。でも物語どうこうを置いとけないよひどすぎて

・サクラは一応、アサダへの気持ちに決着がつきました。じゃあアサダは??? すべて不完全燃焼のまま、妥協したみたいにローズウッドさんと手をとりますよね。キリとサクラが、サクラの自己犠牲のうえでとはいえきちんと未来へ向かって歩んでいけそうな気配のするなか、アサダとローズウッドさんはもうこれアカンやろ。このままいくとアサダは絶対DV男になるぞ。

 

 と、すっげえモヤモヤした気持ちと、「サクラとリンディが可愛かったな。あとキリ様はイケメンだった。ただしアサダ、てめえはダメだ」だけが感想として残るという、物語として、そしてアイドル舞台としてもダメダメな仕上がりになってました。

 

 あとβに関してもちょっとだけ触れましょうかね。

 

・オメガ奴隷て……さらっと言ってるけど早々にめっちゃこわい言葉出てきてるでこれこわすぎやろ

・なんかすべてが「実はアサダのナルシーな妄想でした」感あってこわい。

 しかも単純なアサダ視点というわけでもなく、どうやらパラレル設定らしいですね???おいアホか、なんでそんな萎えること言うんや。どうせパラレルにするならアサダとくっつくバージョン、キリとくっつくバージョン、くらい変えていけ!!!

・ローズウッドの心情が言葉で聞こえる分、余計にこわすぎる。

「アサダ、あなた、いつもそう……」「いつもサクラ様のことをまっすぐに見ているのね…」「アサダ、あなた、サクラ様のこと……」 こ わ す ぎ

 こりゃあアサダ病むわ……人の心なんて読みたくないって思うわ……自分が好きでもなんでもない女から「好き」「好き」って常に言われ続けてるようなもんだもんなこわいわ……そういう意味では筋は通ってますがアサダがローズウッドのこと大切にしてないし好きじゃない感もひとしおなのでクズに見えるのは変わらない。

 ていうかアサダはローズウッドにホントに優しくないのに、ローズウッドさんはなんでアサダのこと好きなの????そのへんのエピソードも足りなさ過ぎてまったくわからんよ。顔???顔なの????なんならチーク卿のが、スワスワのこととか改心さえすればローズウッドさんのこと大事にしてくれそうやで???

・サクラの芝居がαとβで明確に違うのがとても不気味。

 (これはおそらくパラレルワールドうんぬんをあゆみんが上手に表現しすぎてる故なんだろうけど、とにかく不気味。こわい。アサダの目から見たらそういう風に見えてる、みたいなことなんだろうけどこわい。こわい)

 

 

 という感じですかね。

 αにはイライラポイントが多数。そしてβでは、そのイライラポイントにさらに不気味ポイントが加算されて、最終的に「もう観てられない…」てなります。(じゃあ観るな、というツッコミは無しでお願いします)

 

 さて、ここまで書いたところで、この数多の問題点を改善するにはどうしたらいいか、私なりに考えてみました。それがこちら。

 

 

 無駄に『TRIANGLE-トライアングル-』とか言ってかっこつけんのやめて、単純に、「恋に恋してた幼いサクラ姫が、失恋を経験して、そのなかで本当の愛を知っていく」物語にすればよかったのでは???

 

 サクラ姫は最初っからアサダに恋してる設定で良かったんじゃないの? いちばん身近にいる男性で、かっこよくて、すこし年上の優しいお兄さん。そりゃあ好きになるしかないっしょ。

 そんでアサダはあくまで「サクラの初恋の相手」に徹するべき。サクラのことを可愛いと思ってても、それは妹みたいな存在だからで。何かがどこかで違えば恋になることもあったかもしれないけど、身分の違いもあるし、手を出す気なんてまったくない。

 ローズウッドさんとアサダは最初からお付き合いしてる設定で良かったじゃない。まだまだ幼いサクラには言ってなかったけど、大人な二人は恋人同士でした、で。サクラのことを可愛いと思っているからこそ、傷つけたくなくて内緒にしてました、のほうがまだ印象良いわ。

 そんで恋に恋してたサクラは、本当に自分のことずっと大切に思ってくれてたキリの想いに触れて本当の恋を知っていくんですよ。そういうありがちなラブコメみたいなので良かったよ。っていうか最初はそういう設定だったんちゃうんか???フラメンコ踊ったあとのやりとりとか、キリ様にからかわれるあたりはそれっぽい空気あったけど

 最終的にサクラはアサダに想いを伝えて、でもそれはほかの誰にも知られず心のなかで秘密にしていく。でもキリだけはそれを知ってるうえでこれから先ずっと傍に居るし、ローズウッドさんも、アサダがともすればサクラのこと可愛いと思ってるの知ってるうえで、それを許して傍にいる、みたいな…… そういう大人のアレをさ!!!!アレしてさ!!!!!!

 なので、サクラはもうちょい子供っぽい、やんちゃなお姫様みたいなキャラクターで良かったし、ローズウッドはいっそフクちゃんがしっとりとことん大人っぽくやるべきだったし、アサダは嫉妬心むきだしのガキじゃなくてサクラにとって手の届かない優しいお兄さんであるべきだった。子供たちのドロドロした恋愛事情なんて見たくなかった。

 

 あーーーーーなんかもうまとまりません。

 でもホント、みんながんばってました。もっとうまいことやってあげたら、みんなもっと自分の役に誇りをもって、大切に芝居できたろうになあと思います。

 

 

 最後に、キャストの個別感想です。

 

 

【サクラ:石田亜佑美

 可愛い。とにかく可愛い。もうこの舞台の一番の見どころはサクラが可愛いということに尽きるんじゃないかってくらい可愛い。

 オープニングの笑顔なんじゃあれ可愛い。はあ~~~可愛い。

 でも可哀想に、完全に脚本と演出につぶされてましたよね。せっかくの主役、もっとのびのび演技させてあげたかったなあ。

 役作りも可愛かったけど、あまりに良い子ちゃんになりすぎてて、さっきも言いましたがもうちょっとヤンチャなお姫様でも良かったなと思います。ローズウッドさんとも対比が出てくるし、キリにからかわれたときの怒る感じとか、もっといろんな感情がのびのび出せたろうに。あまりに記号的な「可愛いヒロイン」になりすぎてました。

 だが本当に可愛かったので、最終的に「もう可愛いからなんでもいいや」ってなります。

 私がトライアングルを文句言いながらもたまにリピートして観てるのは、ひとえにサクラ姫の可愛さを堪能するためです。あ~可愛い。

 

【アサダ:工藤遥

 この舞台において一番可哀想だったのが工藤です。

 なんじゃこれ…やりづらいにもほどがある…… 私が工藤だったらもう、不完全燃焼すぎて病みますよこれ。自己嫌悪でしにたくなる。ずーっとずーっと心残りになる。だってアサダ意味不明やもん。こんな意味不明なやつイヤやもん。

 悪役であれヒロインであれ、そいつがどんな悪いやつでも、自分のなかで役として納得がいけばやりきれます。でもアサダの意味不明さというかクズさは、完全に納得いかないやつなんですよね。これ演じるうえでホントきついんですよ。たとえるなら、自分が不良品だと知ってる商品を他人に「これすごくいいんですよ」と笑顔でおススメして売りつけなきゃいけないみたいな罪悪感。なんで私これやってんだろ、っていう疑問がついてまわる。確実にメンタルやられます。

 ほんとに、ほんとにやりづらかったろうなあ。

 サクラとアサダは、一応この舞台の主役であるにもかかわらず、ぜんぜんドラマがない。感情を高めるエピソードがぜんっぜんないんですよね。それを彼女たちは無理やり自分のなかで感情を膨らませて演じようとしてるのが伝わってきて、もうね、痛々しくて見てられなくなります……

 これも演出の問題ですが、もっと極端に好青年な優男でも良かったなあ。キリにつっかかっていきすぎてた。サクラにもあたりがきつく、ローズウッドにも優しくない。そのあたり、観てると「ああ、アサダってほんとにヴィータ人の血が入ってんだな」って思えるので、つじつまは合ってるけど、この物語においてのアサダの役割は『サクラにとって手の届かないパーフェクトイケメンな高嶺の花』であるべきだったので、ちょっと人間くさすぎて役割がちゃうかったな……

 でも仕草や振る舞いや歌や台詞まで、見事に男性だったので、たいしたもんです。こんなクズな役なのにかっこよかったよ!!!でも脚本と演出次第でもっとかっこいい役になったはずなのにな!!!可哀想に!!!!

 

【キリ:鞘師里保

 圧倒的イケメン。

 キリに関してはもうイケメンとしか言えない。なぜかって??? 役割的に物語においての存在感が薄かったからです。鞘師の演技力でイケメンだから印象が濃かっただけのこと。

 アサダとのエピソード削って、もっとキリとサクラのやりとりを増やすべきだったよマジで。

 しかし鞘師が歌うといっきに心がもっていかれるので、そこだけで感動させられる。おそろしいパワーだ。

 

【イオタ:譜久村聖

 圧倒的ママ。

 ハマってはいたけど、物語としてはほぼ主軸にかかわらない役……なのにも関わらず出番を増やすためかソロ曲多め。でもそれも大した役割はないのであまり印象に残らない。

 フクちゃんの声はすごい良い雰囲気をもってるので、「なぜ巡り合うのか」の歌はここぞというときにだけ使えば、もっといいインパクトを与えられただろうになと思います。

 

【ローズウッド:小田さくら

 小田ちゃんの使いどころ考えろ。

 ここじゃない!!!ここじゃないぞ!!!!

 

【ダイス:佐藤優樹 & ジョンベル:尾形春水

 まーちゃんが歌うとホッとする。

 ダイスとジョンベル、というか市場のシーンはほんと安定してましたね。まーちゃんとはーちんの正しい使い方。

 

【クラルス:野中美希

 いい女でした。

 

【リンディ:牧野真莉愛

 可愛かった。とにかく可愛かった。癒し。

 

【リベット:羽賀朱音

 可愛かった。とにかく可愛かった。癒し。

 

【その他の人々(ごめんなさいまとめます)】

 茉麻はさすがの安定感でした。ブナくん可愛かった。オバンコールさん縄跳びすげえ。高瀬くるみちゃんの相変わらずの子役感すげえ。こぺんさん安定しすぎててこわい。ファイ王子の扱いひどすぎてワロタ。でも内輪ネタすぎるやろ。あとボルガ星人は2人とも可愛い顔と可愛い声なので、なんかそういう宇宙人なんだろなと思った。

 

 

 ……ほら。ね。語ることないでしょ。可愛かった、以外に語ることないでしょ。

 物語の筋が通ってないからだよ!!!!役者の芝居どうこうの前に、脚本が問題だらけなんだから、良い芝居ができるわけがないんだよ!!!!!

 

 

 ――という感じに、脚本と演出に怒り狂っていた2015年。

 『続・11人いる!』ではこのあたりがずいぶん良くなっていたので、ようやく彼女たち自身の演技というものに着目できたのでした。

 せっかくアイドルの女の子たちがやる舞台なのだから、すべてのキャラクターに愛着がもてることが最重要だと思うんですよね。それにはやっぱり、ある程度物語の筋が通っていることが最低条件です。

 ヒロインだろうが悪者だろうがモブだろうが、魅力的なキャラクター作りはできるはず。

 あと、演劇女子部は外部の舞台とは違い、「彼女たちが役者として成長するための鍛錬の場」でもあると思ってます。そうして成長した姿をお客さんに観てもらうための発表の場。きっと大多数の人が、「絶対的に完璧なもの」なんて求めていない。だからこそ、変に金儲けに走らず、しっかりのびのびと演技のできる環境をつくってあげてほしいなと思います。